タスクとは、仕事を作業単位に分解したものを指します。
タスク管理とは、すべてのタスクに期日や優先順位をつけて整理し、全体の進捗状況とともに管理することです。
タスク管理と近い意味で用いられるToDo管理とは、管理する作業に期日を設ける必要があるかどうかという点に違いがあります。タスクには期日が必須ですが、ToDoには自己研鑽など長期的に見てやるべきことも含まれるため、必ずしも期日を必要としません。
タスク管理は、個人のタスクを管理するものと、チームやプロジェクトのタスクを管理するものがあります。
個人のタスク管理は、自分の作業の効率化や抜け漏れ防止のために行われ、スケジュール管理と進捗管理が中心となります。
チームやプロジェクトのタスク管理は、スケジュール管理、進捗管理に加えて、タスクの割り当てが重要になります。
また、タスクの抜け漏れや遅れが、プロジェクト全体の進行に影響を与える場合もあるので、スケジュール管理や進捗管理も、個人のタスクを管理する場合に比べて慎重に行う必要があります。
タスク管理では、最初の作業としてプロジェクトに必要なタスクの洗い出しを行います。
これによって、プロジェクトの全体像を把握できるため、抜け漏れなくタスクの割り振りが行えるようになります。
また、どのタスクにどの程度時間をかけられるのか、誰にどのタスクを割り振れば作業量に偏りが生まれないか、などを判断できるようになりバランスよくタスクを割り振れることもメリットです。
タスク管理を行うことで、タスクの優先度を定めて、着手順序を明確化できます。
自分のタスクがプロジェクトにおいてどのような位置づけなのかを理解していないと、例えば、上司から仕事を依頼された場合などに、本来優先すべき作業よりも先にそちらに取り掛かってしまう、といったことが起こります。
ひとつのタスクが進行しないだけで、プロジェクト全体が停滞してしまうということもありますので、このような場当たり的な対応を避けるために優先度をきちんと設定すべきです。
タスク管理によって、緊急度と重要度を考慮して、タスクに優先度付けを行うことで、優先度の低いタスクに惑わされずに、「本来やるべき作業」に集中できるようになります。
チーム全体のタスクの進捗状況を把握できることもタスク管理のメリットです。
プロジェクトの進行中は、どこかでタスクの遅延が発生することもあります。そうした場合には、タスクの割当を変更するなどの調整が必要です。
タスク管理によって、プロジェクトメンバーそれぞれのタスクの進捗状況を把握できていれば、誰の手が空いていて、誰に仕事を割り当てれば、プロジェクトへの影響を最小限に抑えられるかを判断することができます。
タスク管理では、まず初めにタスクの洗い出しを行います。
プロジェクトのタスク管理を行う場合は、初めから細かい作業レベルで書き出すのは困難ですので、まずは「市場調査」「システム開発」のような業務レベルに分割してから、それぞれの業務をタスクレベルまで細分化していくという手順を取るのがよいでしょう。
タスクは可能な限り細かく切り分けてリストアップして抜け漏れを防止します。
リストアップしたタスクの期日を決定します。
各タスクを実行するのに必要な時間を想定し、プロジェクト全体の期限を考慮して、それぞれのタスクの実施日と期日を設定します。この時、不測の事態が発生することを考慮して、余裕を持った期日を設定しておくようにするのが一般的です。
次にタスクの優先度を決定します。
優先度はタスクの重要度と緊急度を考慮して、決定します。
期限が近いタスクから優先して取り掛かれなければならないと思いがちですが、重要度が高いタスクの方がプロジェクトに与える影響が大きいため、そちらを優先して行うようにします。
そのため、図のように、「重要度が高く、緊急度が高いもの」「重要度が高く、緊急度が低いもの」「重要度が低く、緊急度が高いもの」「重要度が低く、緊急度が低いもの」という順に優先度付けをします。
タスクの優先度が決定したら、プロジェクトメンバ―に割り振りをします。
タスクの工数に加えて、メンバーのスキルなども考慮して、作業過多のメンバーが発生しないようにバランスを調整しながら配分します。
プロジェクトメンバ―それぞれのタスクの進捗状況を管理します。
想定したスケジュールと進捗状況に差がある場合は、タスクの割当を変更する、スケジュール自体の再検討を行うなどの対応が必要です。
タスク管理を行う方法は、「付箋など紙に書いてホワイトボードで管理する」「Excelで管理する」「タスク管理専用ツールを使う」などがあります。
付箋やExcelを使ったタスク管理は、導入しやすいですが、チーム全体での情報の共有に問題があります。
付箋やホワイトボードなどでの管理は、作業が進むにつれ修正点や注意事項など、情報量が増え、情報が読み取りづらくなっていきますし、タスクを書いた付箋が紛失して、タスク漏れの原因になることもあります。
Excelでの管理は、最新版のファイルがどれか分からなくなったり、共有して編集する際にデータが他のユーザーに上書きされてしまったりと、共有・編集するユーザーが多くなりがちなタスク管理ではトラブルのもとになってしまいます。
こうして「プロジェクト“管理”のための“管理”業務」が増えていき、本来取り掛かるべきタスクに集中できなくなることが最大の課題です。
backlogやAsanaなど、専用のタスク管理専用ツールによるリアルタイムでの情報共有が必要です。
サービスデスクの業務においても、タスク管理は非常に重要です。
サービスデスクには、日々多くのインシデントやサービス要求が寄せられます。担当者のエスカレーションの機会も多いので、重複対応や対応漏れが発生しないようにするためには、サービスデスクチームとしてタスク管理を行い、効率的にタスクを割り振る必要があります。
ところが、サービスデスクの業務範囲は多岐に渡り、それぞれの業務の関連性も強いため、専用のタスク管理ツールを導入してしまうと業務間の連携が難しくなってしまいます。
例えば、サービスデスクでは問い合わせ管理ツールを用いてインシデントの管理をするのが一般的ですが、そこにタスク管理のために新たなツールを導入すると、インシデント対応に付随するタスクを新たなツールに登録し直す手間がかかります。
サービスカタログにおいても、タスク管理ツールとサービスカタログ管理システムが同一なら自動でタスク登録されるように設定することもできます。
また、新しいITサービスのリリースに関しては、ITILでも「プロジェクト管理」がプラクティスとして定義されており、DevOpsなプロジェクト管理を行うために、プロジェクト管理とサービスデスクで共通のツールを使用することが推奨されています。
Freshserviceは、すべての問い合わせ対応業務をチケットとして一元管理し、サービスデスクのタスク管理を大幅に効率化します。
なかでも頻発する問い合わせは、対応手順と必要なタスクをワークフローとして登録できます。ワークフローに登録された問い合わせがサービスデスクに寄せられると、自動で適切な担当者にタスクが振り分けられ、サービスデスクのタスク管理を自動化します。
Freshserviceはチームメンバー全員のタスクスケジュールと進捗状況をリアルタイムで更新します。
ガントチャート方式とカンバン方式の双方に対応したタスク管理表で、メンバー全員のスケジュールを横断的に表示して共有。管理者は各タスクの状況を一目で確認し、担当者の変更等を容易に行うことができます。
期日に近づいているタスクの進捗状況が低い場合にはアラートを行うといった設定も可能です。
プロジェクトアナリティクス機能では、新しいITサービスリリース時のプロジェクト全体の進捗率や、メンバーごとの達成率を確認できます。
ここではタスクの種類ごとに進捗を把握したり(例:プログラミング系タスクは順調に進んでいるがインフラ整備系のタスクが遅れている)、チーム別に完了したタスク数の日別推移を確認してボトルネックになっている部門が無いかを確認したりすることができます。
Sorry, our deep-dive didn’t help. Please try a different search term.