プロジェクトとは、特定の目的達成に向けた納期や売上などの目標を定めた、計画のことです。
プロジェクトを成功させるべく、計画をコントロールするのがプロジェクト管理です。
プロジェクト管理の世界標準としては、1987年にアメリカで発行され、約4年ごとに更新されているPMBOK (Project Management Body of Knowledge)が浸透しています。
プロジェクト管理の管理対象は、スケジュールや原価、進捗など広範にわたります。
PMBOKが発行される以前は、これらの管理対象がプロジェクト全体のなかでどのような役割を持つのかが明確ではありませんでした。
PMBOKは、プロジェクト管理を10の知識エリアと5つのプロセスに整理することで、各知識エリア・プロセスの役割を体系化しました。
PMBOKでは、プロジェクト管理を10の知識エリアと5つのプロセスに分けて整理しています。
プロジェクト管理では、品質・原価・納期の管理が中心に行われます。
これらはプロジェクト管理の3要素と呼ばれ、プロジェクトの最終目標となるものです。
PMBOKの知識エリアは、プロジェクト管理の中心である「品質管理」「原価管理」「スケジュール管理」に加えて、この3要素における目標を達成するためのプロセスとして、「スコープ管理」、「人材管理」、「コミュニケーション管理」、「リスク管理」、「調達管理」、「ステークホルダー管理」の6つ、すべてのプロセスを管理する「総合管理」の10項目で構成されています。
PMBOKでは、プロジェクトの立ち上げから完了までを「立上げ」、「計画」、「実行」、「監視・管理」、「終結」の5つのプロセスに分解しています。
この5つのプロセスと10の知識エリアによって、プロジェクトのどの段階で何を管理しなければならないかを定義しています。
1987年にアメリカで作成されて以降、約4年ごとに更新が繰り返されてきたPMBOKは2021年に第7版がリリースされます。
昨今は、技術開発の速度が上がったことで、長期的な計画を立てたプロジェクトによって生み出された成果物が、完成時には時代遅れのものになるといった事態も増えています。
こうした状況を受け、プロジェクトを短い開発期間単位に分けて、柔軟にソフトウェア開発を進めることで、技術や社会の変化に対応する、アジャイル開発が注目されています。
第7版では、アジャイル開発のプロジェクトにも対応できるよう、特定の成果物の提供を目的とするのではなく、価値の提供を目的とすることで、柔軟で機敏な対応ができるようにするという方針に変更されます。
ITサービスを提供するうえでガイドラインとなるITIL。
プロジェクト管理は、ITIL 4から一般プラクティスに分類されるプラクティスとして、新たに追加されました。
一般管理プラクティス |
サービス管理プラクティス |
技術管理プラクティス |
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アーキテクチャ管理 |
可用性管理 |
展開管理 |
継続的改善 |
事業分析 |
インフラストラクチャとプラットフォーム管理 |
情報セキュリティ管理 |
キャパシティとパフォーマンス管理 |
ソフトウェアの開発と管理 |
変更コントロール |
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測定とレポート |
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組織の変更管理 |
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ポートフォリオ管理 |
モニタリングとイベント管理 |
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関係管理 |
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リスク管理 |
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サービス財務管理 |
サービス構成管理 |
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戦略管理 |
サービス評価とテスト |
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人材管理 |
サービスデザイン |
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ITIL 4におけるプロジェクト管理は、PMBOK 第7版と同様に、アジャイル開発のプロジェクトを重要視しています。
市場での競争力を高めるために、競合他社よりも迅速に、高品質の商品/サービスを提供することが重要となっているのが背景です。
また、ITIL 4では「DevOps」にも注目しています。
DevOps(デヴオプス)とは、開発部門(Development)と運用部門(Operations)が協働するソフトウェア開発手法のことです。
従来開発部門と運用部門は、組織的にも機能的にも分離されていましたが、DevOpsによって、開発と運用が開発段階から協力することで、運用現場に届く「生の声」を製品・サービスに反映するスピードが大幅に向上します。
ITIL 4のプロジェクト管理を適用する際の課題は、「従来のプロジェクト管理ツールでは、プロジェクト管理とサービスデスクが分断されてしまう」ことです。
ITIL 4では、DevOpsなプロジェクト管理を行うために、部門横断的にチーム編成をしたうえで、プロジェクト管理とサービスデスクで共通のツールを使用することが推奨されています。
プロジェクト管理ツールを利用して、開発担当者と運用担当者が協働している現場もあるでしょう。
しかし、プロジェクト管理に特化したツールには、一般的に運用部門にとって重要なミッションであるサービスデスクの運営に必要な機能が備わっていません。
そのため、サービスデスクとプロジェクト管理ツールの連携を運用でカバーする必要が出てきます。
こうした環境では、ITSMSの中核であるCMDB や、インシデント管理や変更管理 と関連付けたITサービスの提供が困難です。
また、プロジェクト管理に特化したツールでは、運用担当者によるサービス品質を定量的に測定できないという課題もあります。
Freshserviceでは、プロジェクト管理機能とサービスデスク機能を連携することが可能です。
サービスデスクのチケット・インシデント ・変更履歴・IT資産 などを、プロジェクトに紐付けて一元管理できます。
Freshserviceは、プロジェクト管理をシンプルなUIで実現するツールです。
Freshserviceのプロジェクトダッシュボードでは、プロジェクトの進捗状況を、一目でトラッキングできます。
タスクの所有者・完了率・期限など、必要な情報を簡単に表示できます。プロジェクトに関連する文書や、特定の懸念についてのメモのファイルやリンクを添付することも可能です。
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