ITILの主要コンセプト
ITILフレームワークは、サービスライフサイクルの一部として5つのステージで構成されています。各ステージは、IT組織構造に沿った一連のプロセスまたは機能で構成されます。それぞれの企業はチームに適したプロセスを採用する必要があるということに基づき、ITILは柔軟な導入ができるようになっています。ITILサービスライフサイクルのステージは以下の通りです。
ITIL変更管理
企業では、日々新しいプロジェクトやアプリケーションが導入されます。この際、計画した活動を実行する前に、リスクと影響を分析することが大変重要です。リスクと影響に基づいて、すべての関係者を含む変更承認が計画されます。 変更管理では、より適切な追跡と監査のためにリクエストされた変更の全詳細が記録されます。変更管理は、組織がダウンタイムなしで新しい実装を効果的に導入する上で非常に重要です。実装後の見直しも、このプロセスの重要な一部です。
ITILインシデント管理
ビジネスユーザーは、スムーズな業務運営を期待しています。しかし実際のところ、現状の複雑なITインフラストラクチャコンポーネントとアプリケーションでこれを実現することは困難です。インシデント管理へ積極的に取り組むことにより、重要度の低いチケットと重大なインシデントの発生を避けることができます。チケットの分類と割り当てが自動化されて処理されるため、ITILに基づいたサービスデスクのエージェントは優先度の高いアクティビティに集中できます。 ITILインシデント管理 は構成管理データベース(CMDB) と緊密に連携しており、インシデントに関連する資産を紐付けすることができます。
ITIL問題管理
繰り返し発生する問題は、問題管理チームが根本原因を分析し、恒久的な解決策の提案、実行を進め、また、その恒久的な解決策が展開されるまでの一時的な回避策の提案も行います。前向きで積極的な問題管理は、大規模なシステム停止による潜在的な損害を防ぎ、サービスの可用性を確保するために、多くの企業で採用されています。インシデント管理と問題管理の違いを理解し、明確な役割と責任を割り当てることをお勧めします。