サービス要求とは?

「サービス要求」とは、インシデントに分類されない利用者からのリクエストを指します。

サービス要求の具体的な例には以下のようなものがあります。

サービス要求は、サービス利用者からの問い合わせという点で、インシデントと共通しており、もともとはサービス要求もインシデントに含まれていました。

しかし、ITIL v3以降、両者は明確に区別されています。

サービス要求とインシデントの違い

ITIL v3においてインシデントは、「予定していないITサービスの中断、または、ITサービス品質の低下。ITサービスに影響をもたらす可能性のあるITサービスを構成するコンポーネントの障害」と定義されています。

両者の定義に表れている通り、サービス要求とインシデントの違いは、正常なITサービスの妨げになるかどうかにあります。

ユーザーからの問い合わせのうち、サービスの稼働に対して直接影響があるものをインシデントと呼びます。一方、アカウントの作成やパスワードの再発行のような、サービスそのものの稼働には影響しないものをサービス要求と呼び、両者を区別しているのです。

サービス要求管理とは?

サービス要求管理とは、サービス要求を管理して実現するためのプロセスのことを指します。

 

サービス要求管理は問い合わせの入り口

ITサービスに関する問い合わせは、一度サービス要求管理を行うサービスデスクで受け取り、内容を判断し、インシデント管理変更管理へ振り分けられます。具体的なワークフローは以下の通りです。

 

サービス要求管理のワークフロー

1 問い合わせ受付・起票

サービス利用者からの問い合わせを受けて、窓口担当者や管理者が受付を行います。

2 問い合わせの分類

次に問い合わせの分類を行います。

内容がサービス要求なのか、それ以外かを判断し、処理を担当する担当者や日付などが割り当てられます。

問い合わせ内容によっては、インシデント管理変更管理へエスカレーションします。

3 実作業

問い合わせがサービス要求として割り振られた場合、あらかじめ決められた手順に沿って各担当者が実作業に取り掛かり、作業記録を残してステータスを更新しながら進めます。

4 承認

管理者や対応に関係する部門が、サービス要求の作業内容、作業結果を確認し、承認または否認します。

5 クローズ

作業結果が承認されれば解決済みとし、サービス要求をクローズします。

サービス要求管理の課題

このようなフローで進行されるサービス要求管理には以下のような課題があります。

(1) 問い合わせの分類と割り振り

利用者からの問い合わせの多くは、利用者自身がその原因を理解していません。

「メールが送れない」という問い合わせの原因が、パスワードを忘れてメールアプリを利用できないことである場合も、サーバーの問題である場合もあります。

サービス要求管理では、そのような問い合わせを、原因や対応によって分類し、適切な担当部門へ割り振る必要があります。

問い合わせ内容の判断と適切な割り振りは、要求の数が増えればサービス提供者の大きな負担となっていきます。

(2)対応手順ナレッジの事前決定・管理

サービス要求の多くは、繰り返し頻繁に要求されるものです。例えば、Windows Active Directory等のパスワード紛失によるリセット対応が典型です。

一つひとつは大きな手間ではありませんが、数が増えるにつれ窓口担当者の業務を圧迫します。

そのため運用側は、これらの繰り返される要求に対し、必要となる部門や、完了までのプロセスを整理し、あらかじめ対応手順を決定しておき、ナレッジとして共有することが重要になります。

(3)複数の承認を通す必要がある

サービス要求には、複数の部門が連携して対応することもあります。

そうした場合、作業後にそれぞれの部門での承認が必須となり、サービス要求がクローズするまでに必要以上の時間と手間がかかる原因となります。

ITSMSがサービス要求管理の課題を解決する

サービス要求管理特有の課題は、人の手で解決できるものではありません。とはいえ、システムを自力で構築するにはコストがかかり過ぎます。

そのため、サービス要求管理にあたっては「ITSMS(ITSMに基づきITサービスを管理するツール)を導入するのが一般的です。

ITSMSには以下のような機能が備わっています。

Freshserviceでサービス要求管理を簡単に

FreshserviceはITILにおけるサービスデスクが供給するプロセスを標準化する、ITIL準拠のツールです。

最新かつ直感的なUIを備えており、最小限のトレーニングまたはトレーニングを全く行わずに利用可能で、サービス要求管理が容易に行えます。

サービス要求管理だけでなく、サービスデスクの重要な機能とされる「インシデント管理」「資産管理」「問題管理」「変更管理」「プロジェクト管理」に対応しており、部門をまたいだエスカレーションも容易に行えます

エスカレーションの自動化機能

問い合わせの分類条件と、条件に合わせたアクションを設定することで、自動で問い合わせを割り振り、適切な担当者や部門へのエスカレーションを容易にします。

ナレッジベース機能

Freshserviceは、リッチテキストエディタにより誰でも簡単に編集可能なナレッジベース機能付きのサービスデスクツールです。

充実したナレッジベースがユーザー単独でのインシデント解決を実現することで、サービス要求実現の効率化に貢献します。

複数担当者への承認依頼機能

独自の承認ワークフローを設定することで、複数人の承認依頼も自動で通知。時間内での要求実現に貢献します。