継続的サービス改善(CSI)とは

継続的サービス改善(CSI:Continual Service Improvement)とは、ITサービスや関連する活動のパフォーマンスを測定し、効率性・有効性、および費用対効果を向上するために、継続的に改善を行うプロセスです。

ITILにおける継続的サービス改善

継続的サービス改善は、ITサービスマネジメント (ITSM:IT Service Management)の成功事例をまとめた書籍群である「ITIL」 のプラクティスのひとつです。2007年~2011年にリリースされたITIL v3 から継続的サービス改善に関する記述が登場しています。

元になったのは、ITIL v2の「サービスマネジメント導入計画と立案」でしたが、ここではITサービスの導入と運用が中心に語られていました。

「サービスライフサイクル」という概念が取り入れられたITIL v3では、「サービスストラテジ」「サービスデザイン」「サービストランジション」「サービスオペレーション」というサービスライフサイクルの4つのプロセスすべてに共通する改善方法を示す、5つ目のプロセスとして「継続的サービス改善」が紹介されています。

そして2019年に公開されたITIL 4 では、「継続的サービス改善」は「継続的改善」と改められました。ITIL v3のサービスライフサイクルに代わって取り入れられた「サービスバリューシステム」において、「継続的改善」はITSM全体に影響を与える重要な役割を担うプラクティスとして解説されています。

サービスライフサイクル サービスライフサイクル
サービスバリューシステム サービスバリューシステム

継続的サービス改善モデル

ITILでは、ITSMのあらゆる段階で共通する改善モデルとして7段階に分けた改善プロセスを提示しています。

1. 測定対象の定義

企業の目標などから測定対象となる情報を定義します。

2. 測定可能な事項の定義

測定対象が実際に測定可能かを検証し、不可能な場合は設定変更やツールの導入などを行います。

3. データ収集

測定方法を決定し実際にデータの収集をします。

4. データ処理

収集したデータを比較・分析するため、データ形式の統一などの処理を行います。

5. データ分析

目標を達成したかどうか、達成できなかった部分がある場合は、その要因や傾向、業務への影響などを分析します。

6. 情報の提示と活用

分析結果をまとめたレポートを作成し関係者に報告します。

7. 改善の実践

関係者はレポートをもとに、サービスの改善案を策定し実行します。

継続的サービス改善の課題

継続的サービス改善は「測定が命」です。

7段階の改善プロセスが「測定」→「分析」→「改善」の順で進行する通り、測定を行わなければどの部分に問題があって改善すればよいかわかりません。

これは特定のサービスを改善する場合だけでなく、サービスデスクなどサービスに間接的に関連する業務の改善を行う場合も同様です。

まずは測定によって現状を分析し、発見した問題点から業務の改善案を実行する。そして、実行後の状況を再度測定し分析するというサイクルを繰り返さなければなりません。

そのため、すべての始点となる「測定」は継続的サービス改善にあたって非常に重要です。

しかし、ITサービスや関連する活動のパフォーマンスを正確に測定するのは、容易ではありません。改善点をピンポイントで測定・分析するためにはITSMSの導入が必要不可欠です。

例えば、社内に新規導入された電子稟議ワークフローシステムにおいては、稟議書の提出から決済までの時間が実際に短縮されたかどうかがKPIとなります。短縮されていない場合は、どこに要因があるのかを追求する必要がありますが、そのためには、サービスデスクに寄せられる問い合わせの内容等を集計して分析しなければなりません。

これは、エクセル等で行うにはあまりに煩雑で時間がかかる作業です。ITSMSを導入することで、ユーザーからの問い合わせ(インシデントやサービス要求)の集計を自動化し、継続的サービス改善モデルにおけるデータ収集~分析を大幅に効率化できます。

ITSMのあらゆる段階でパフォーマンスを測定できるFreshservice

Freshserviceは、インシデント管理や問題管理、IT資産管理や契約管理などの機能を備え、ITSMの全ての段階で活躍するITIL準拠のサービスデスクツールです。

ITサービスにおける利用率、カテゴリ―別の問い合わせ数、問い合わせが多いユーザーの属性(現場の担当者か、決済者か)などをリアルタイムで集計し、継続的サービス改善における最大の課題である「測定」を効率化することが可能です。

さらに、測定したデータをもとに自動でレポートを作成し、メールで送信する機能もあり、「分析」の効率化にも役立ちます。

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