ITサービス財務管理の構成
サービス財務管理では、予算業務、会計業務、課金の3つが主な業務として定義されています。
予算業務
予算業務とは、IT サービスの提供にかかるコストを見積り、運用計画をたてる業務です。
課金
課金とは、ユーザーにサービスの利用料金を請求することを指します。
課金の目的は、IT サービスの提供にかかるコストをユーザーから回収することだけではありません。
例えば格差課金という方法で、ITサービスの利用時期を分散させることができます。
時期によってサービスの利用量に偏りがある場合、利用が集中する時期にはサービスチームの業務も集中するため、十分なサービスが行えず、品質が下がってしまいます。
そこで、利用が集中する時期は利用料を高く設定することで、ユーザーの利用時期を分散させ、サービスチームの負荷を減らし、結果としてサービス品質の向上が見込めます。
サービス利用料金の請求は、サービスレベル合意(SLA:Service Level Agreement)によって定められた範囲内でなければなりません。
料金を変更してもSLAに準拠したサービスを提供し続けるために、ITサービス財務管理はサービスレベル管理 と同時並行で行う必要があります。